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ブログ,ヨガと体のQ&A,ヨガ解剖学 2016.05.17

ヨガで体のむくみを解消できますか?

ヨガで体のむくみを解消できますか?

体のむくみで悩む方、とくに女性には多いのではないでしょうか?ヨガを始めてむくみが楽になったというような話もよく聞きます。むくみと言っても足や手、顔など様々な場所にむくみ、という状態はうまれます。
むくみとは一体何なのでしょうか?

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一般的にいうむくみを医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼びます。
どういう状態なのかを簡単に表すのならば、皮膚の下に水分が溜まった状態、と言えます。

人間の体の60%は水分でできていますがむくみがある時は、5~10%も水分量が増えていることもあるようです。心臓や腎臓の疾患、内分泌系の疾患いわゆる病気から体のむくみ、浮腫が起こることも多くあります。

これにはまずその病気、基礎疾患の治療が必須です。妊娠や術後の浮腫などもよく起こることですが、このような特別な状況や病気がなくともむくみを感じる方は多くいます。この原因には様々なことが考えられます。

むくみの原因でも多くみられるのは、普段の生活スタイル、姿勢や運動習慣からくるむくみ。体内の水分の循環、血液やリンパ液の循環が滞ると体のある部位に水分が留まりむくみを感じやすくなります。

むくみと聞くと足を連想する方が多いと思いますが、足のむくみは体内の水分が重力によって足に溜まってしまっている状態です。体の上から下へと水分が流れるときは重力があるので簡単ですが、下から上へと戻るときは大変です。人間の体にはそのための機能がちゃんとあり、足の筋肉をまるでポンプのように使って水を上へと押し戻せるようになっています。
しかし立ったまま、座ったままの姿勢で歩いたりせず足の筋肉をあまり動かさないでいれば、そのポンプ機能もあまり使いませんので循環不足から足はむくみやすくなるでしょう。

むくみ

朝起きた時に顔にむくみを感じるのも同じで、重力の方向が変わるので水分が全身に回っている、といえますし、冷えや筋肉疲労、筋力不足などによっても循環が悪くなればむくみはうまれやすくなります。体内の水分の循環不足はむくみの大きな要因といえます。

ヨガのポーズや呼吸法はこの循環を促してくれますのでむくみの改善には助けになると思います。単純に体を動かすことによって筋肉を動かし、筋力も高めてくれることでポンプ機能を助けるということもありますし、ヨガのポーズには足を上げたり逆転したりと重力の方向を変えることもありますので、体のある部分に留まった水分を流す助けになるでしょう。

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女性は月経によるホルモン分泌の変化から体内の水分量は変化しやすいのである程度のむくみは生理的な現象といえます。ホルモン分泌や普段の体内の循環が良い状態で保たれていれば、日常生活で辛さを感じるほどのむくみは出なくなることがほとんどです。

日常生活での不摂生や疲れ、ストレス、冷えなどは体内の循環や代謝を妨げる原因にもなるだけでなく、ホルモン分泌のバランスの乱れや内臓器のはたらきにも負担をかけたりすることもあります。
内臓疾患はなくとも、ヨガのポーズや呼吸法を続けることでホルモン分泌の調整や疲れた内臓器のはたらきを助けることができれば、むくみやすい性質の改善にもつながるかもしれません。

ヒトの体は37兆個もの細胞があり、この細胞の中、そして細胞の外にも水分が存在しています。このバランスには栄養バランスも関係してきます。塩分、ナトリウムの摂り過ぎが体のむくみを起こることは有名ですが、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルやタンパク質不足も体のむくみの原因にもなります。

またホルモン分泌によって水分の循環だけでなくミネラルバランスを乱れてしまい、結果的にむくみが起こることもあります。細胞ひとつひとつにもバランスが必要なのです。

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「ヨガで体のむくみは解消できますか?」と聞かれれば、「はい」と答えられます。
ヨガを通じて体内の循環を改善したり、体の筋力を高めたり、ストレスを解消できる時間が増えることでむくみは楽になるでしょう。しかしどんなにマットの上でのヨガをがんばっても日頃の生活スタイルや食事、栄養が足りていなければすぐにむくみは再発してしまうかもしれません。
そういう意味ではマットの上だけではなく、マットの外での生活のちょっとしたバランスも意識してみることが大事になってくるのではないでしょうか?

それでは、安全で快適なヨガを!

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