男性と女性でヨガをするときに違いはありますか?


一般的にヨガと聞くと女性が行うメージが強いのではないでしょうか?

しかしここ数年ヨガを行う男性も増え、ヨガスタジオも男性が通いやすい環境が増えてきています。ヨガの発祥から見ればヨガを行っていたのは男性です。

ヨガを行うことに男女差はあるのでしょうか?ヨガとはポーズや呼吸法のことだけを指すわけではありませんが、今回は特にカラダの機能という点から考えてみたいと思います。

男性と女性の体の違いは?と聞かれ思い浮かべやすいのが筋肉量です。子どもの頃はあまり差を感じなくても成長していく過程で男性の骨格はがっしりと、筋肉量も増えていきます。女性は男性に比べて筋肉量が少なく、皮下脂肪のおかげで丸みのある体へと変化していきます。ヨガのポーズによっては筋肉の強さを必要とするものもあります。例えば腕で体の重さを支えるポーズなどは腕力の弱い女性にとってはとても難しく「とてもできる気がしない。。」と言われる方もいます。

 

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しかしヨガのポーズは腕力、筋肉の力だけで行うものなのでしょうか?筋肉、とくに手足や体の表面にある筋肉は男性の方が圧倒的に強く大きいものです。その強さだけでポーズを行おうとすれば、その力によってむしろ体の動きを制限してしまったり、強さ故に体のどこかに負担がかかってしまうこともあります。何より「力んでいる」状態で深い呼吸を保つことはできません。

深く呼吸を保つことは、体の内側からの力を使うことにもつながります。この体の表面ではなくもっと深い部分から発生する力は、手足の筋力に頼らなくとも体を支え、ポーズを安定させてくれます。外側だけではなく内側からと言葉で言うのは簡単ですが、時間をかけて自分自身で感じていくものです。

 

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その感覚を養っていこうとするとき、外側の力も弱く、内側の力とともに養っていこうとする女性と、形としてのポーズはできていても外側の力はなるべく使わないようにしながら内側へと意識を向けていく男性と、どちらが難しいと思われますか?もちろん、骨格や筋肉量には個人差がありますから一概には言えませんが、同じポーズを行い取り組んでいくその過程には、少し違いがあるのかもしれません。

その男女の体の違いを作るのがホルモンです。男性ホルモン、女性ホルモンという言葉は聞いたことがあると思います。男性ホルモンは男性的な体をつくり、女性ホルモンは女性的な体をつくってくれますが、男性にも女性ホルモンはありますし女性にも男性ホルモンはあります。その量の違いであって、女性でも男性ホルモンの分泌量が増えれば男性的になるでしょうし、その逆もあります。このホルモンの分泌量は年齢とともに変化していくものです。

特に女性ホルモンには周期的な分泌量の変化があり、それが月経のサイクルをつくり、妊娠出産、産後と肉体的な変化を起こします。女性の体は周期的に変化しているのが生理的なのです。そういう意味では男性に比べれば女性は毎日ヨガのポーズに取り組むことに難しさを感じる方が多いのかもしれません。

人によってその周期的な変化は違いますし、普段行っているポーズが心地よく感じないこともあると思います。体の変化によって行うポーズを変える、というのも方法です。ある程度ヨガの経験が長い方の中には同じポーズであってもその受け入れ方を自然と変えられる方もいるでしょう。毎日同じように続けることができるヨガだからこそ、自分自身の微妙な変化にも気づくことができます。

そして男女の体の違い、という点でよく聞くのが脳の違い。女性は右脳と左脳をつなぐ脳梁(のうりょう)と呼ばれる部分が男性に比べて太いと言われています。左右の脳の連携が得意な女性は、複数のことを同時にできたり、コミュニケーション能力や感情の情報量が多く、対して男性は一つのことへの集中力が高く、論理的思考や空間認識能力、情報処理能力が高いと言われています。脳の機能だけを考えれば男性の方がより集中してポーズや呼吸を行うことができるのかもしれません。

 

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そして特に男性に多い傾向があるのではないかと思うのですが、どうやってこのポーズを行うか、どうやったらできるようになるか、というように理知的に、つい頭で考えすぎてしまうことがあります。体の構造から、理論的にポーズに取り組むことももちろん素晴らしいことですが、その時どんな感じがするのか、単純に好き嫌い、気持ち良い気持ち悪い、というように頭で考えるのではなく体で感じる、その時の自分の感情を大事にしていくことも必要なことです。

ヨガ、そしてアーユルヴェーダの身体観では、私達の体の中央にはスシュムナーというエネルギーの通る管があり、その周りをらせん状にイダーとピンガラという管が伸びていると考えています。尾骨の右から右の鼻へとつながっているのがピンガラで男性的な行動を司り、尾骨の左から左鼻へとつながっているのがイダーで女性的な行動を司ると言われています。男性的なものも女性的なものも、それぞれが必要であり要はそのバランスです。ヨガのポーズや呼吸法の練習を行うことで、そのエネルギーの流れそのものを感じ調えていくことにもつながると考えられています。体の構造的、機能的な違いから日々のヨガへの取り組み方には違いがあるのかもしれません。

 

wikipedia「クンダリニー」より

wikipedia「クンダリニー」より

 

しかし男女関係なくヨガによる恩恵は訪れるものだと思います。男性であっても女性であってもその肉体には個人差があり、周りと同じ練習方法が自分にとって最適であるとはいえないかもしれません。

まずは自分自身の体でしっかりと感じ、自分にとってのヨガの続け方を探してみてはいかがでしょうか?

では、安全で快適なヨガを!

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桜井くみ

TOKYOYOGAティーチャー/ YogaBodyトレーニングコース開発・指導担当。
20年以上の鍼灸・整体の経験を生かし、2005年よりヨガ指導を行う。
ヨガ手帳にてポーズの取り方や、季節の過ごし方を提案・監修する。
フリーランスの鍼灸・整体として活躍しながらも、高齢者の身体を知るためにケアマネージャーの資格を取得し、特別養護老人ホームで働いていたほどのカラダオタク。
判断、診断、治療ではない、「感じて、整える」有機的なヨガ解剖学を広めるためにYogaBodyトレーニングコースで指導をする。
現在、神戸在住。夫もヨガティーチャーであり、一児の母。

 

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