YogaBodyコラム COLUMN

ブログ,ヨガと体のQ&A,ヨガ解剖学 2016.08.29

ダウンドッグで踵が床に着かないのはなぜ?

最近は様々なヨガのクラスがあり、その中で行うポーズもクラスの流れも個性があります。たくさんあるポーズの中でもダウンドッグと呼ばれるアドムカシュバナーサナ、下向きの犬のポーズはどんな種類のヨガクラスでも行うことの多いアーサナのひとつです。

 

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メジャーなポーズ、のわりには難しく感じている方も多いのではないでしょうか?

雑誌等で見るダウンドッグは手も足の裏もしっかりとマットにつけてキレイに伸びています。どうすればあのような動きができるようになるのでしょうか?

ダウンドッグは下向き、要するに頭が心臓より下になっている逆転のポーズでもあります。逆さまになっていると気づきにくいのですが、ちょっと向きを変えてこのポーズの形を見てみると、いわゆる前屈している形になっているのがおわかりでしょうか?

床に足を伸ばして坐って両腕を上に伸ばしている姿勢に似ている、と見えないでしょうか?

 

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股関節や膝関節、足首にある関節の大きな動きがなくては足を伸ばして座る姿勢をしっかり保つことはできません。その動きを可能にするためには足の裏側の筋肉、例えば有名なハムストリングという筋肉やふくらはぎの筋肉、そしておしりの筋肉の柔軟性が必要です。これらの筋肉の柔軟性がまだ十分でなければ、坐っている時も膝が少し曲がったり、背中が丸まってしまうでしょう。それと同じことがダウンドッグでも起こっている、と考えられます。

 

特に踵をマットにつけようとするならばふくらはぎの筋肉からアキレス腱にかけての柔軟性が必要です。この足首の動きにはふくらはぎの表面よりもっと深いところにある筋肉の伸びも必要になります。この柔軟性がまだ十分でなければ足首の動きも妨げられてしまい踵も着きにくくなるでしょう。

 

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コトバンク アキレス腱より

 

これは足首以外の関節にも言えることですが、腱というのは本来伸び縮みがあまり得意ではない性質を持っています。その腱を強く伸ばそうとすれば負担になりますし怪我の原因にもなりかねません。特に足首は過去に捻挫をして関節の動きが不安定な状態の人が多くいる場所でもあります。アキレス腱の伸び、というよりはふくらはぎ全体の伸びを感じられる範囲で、少しずつ動かしていくほうが安全だと思います。

 

ダウンドッグをしている時も、強く伸びている感覚を我慢するのではなく、はじめは踵を浮かした状態から少しずつ伸ばしていくことをおすすめします。これはふくらはぎだけではなく、太ももの裏側やおしりの筋肉も同じく骨に近いところよりはその筋肉の一番太く大きい部分に伸びを感じられるように取り組んでみましょう。

 

特にダウンドッグでは体の重さを支えながら、なおかつ伸ばしていかなくてはなりませんのでただ座る姿勢を保つことより伸びを感じにくい方もいると思います。ダウンドッグ以外のポーズ、例えば坐った姿勢から前屈するポーズなどで足の裏側にある筋肉の伸びを感じたり、足首や股関節などの動きを高めることで結果的に踵もマットにつきやすくなってくると思います。

 

 

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そしてダウンドッグでは足だけでなく手でも体を支え、重さに耐えうる力はもちろん必要です。しかし手足だけで支えようとするのは負担も多く過剰な力が入ってしまうかもしれません。体幹の力も協力して支え、手足で体を支えるための力が最小限になれば、足の余計な力も抜けて伸びやすく感じるはずです。そのためにもしっかりと呼吸を保つこと。呼吸を深く保つことで体を支える力となり、手足の負担も減ってくるでしょう。

 

手足の置き場所によっても、足の筋肉の伸び方に変化が生まれてくると思います。今の自分の体の柔軟性、そして強さの中で伸ばしすぎたり、または力はいりすぎたりせず心地よく伸びを感じられる中で少しずつ踵がマットに近づいていく、そのイメージを持ちながら練習してみてくださいね。

では、安全で快適なヨガを!

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桜井くみ

TOKYOYOGAティーチャー/全米ヨガアライアンス認定指導者養成コースYogaBodyトレーニングコース開発・指導担当。
20年以上の鍼灸・整体の経験を生かし、2005年よりヨガ指導を行う。
ヨガ手帳のポーズ提案・監修者。 臨床分子栄養医学研究会 認定カウンセラー。
フリーランスの鍼灸・整体として活躍しながらも、高齢者の身体を知るためにケアマネージャーの資格を取得し、特別養護老人ホームで働いていたほどのカラダオタク。
判断、診断、治療ではない、「感じて、整える」有機的なヨガ解剖学を広めるためにYogaBodyトレーニングコースで指導をする。現在、神戸在住。夫もヨガティーチャーであり、一児の母。

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