YogaBodyコラム COLUMN

ブログ,ヨガと体のQ&A,ヨガ解剖学 2017.02.06

ポーズをとる時の目線は身体と関係があるの?

ヨガクラスではインストラクターはポーズの順番や体の動かし方など様々なガイドをしていると思いますが、ポーズを行っている間どこを見るのか、目線のガイドを言っているのを聞いたことはありませんか?ヨガのポーズは手や足の動きだけでなく見る場所、視点まで決まっています。見る場所を定めることで何か違いがあるのでしょうか?

 

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ポーズの中での見る場所は鼻の頭や手の指先、眉間などポーズによって違いがあります。

 

見る場所を定めることによって多くの人が感じることは集中力が高まるということ。目が見える人たちにとって視覚という情報は絶大です。例えば手を上にあげる時、その手とともに視点を動かすのか、手は動いていても視点は鼻の頭に留めるのかでは入ってくる視覚情報はかなりの差があります。目を動かしている間に見えてくるものの情報処理は脳内で行われていますし、その情報によって思考が動くこともあるでしょう。マインドフルネスという言葉が最近はよく聞かれその効能も理解されつつあります。視点を定め視覚情報を最小限にすることで、今この瞬間だけに心を留めることにつながると思います。

 

そしてみなさんは自分の目で確認しなくても、腕を後ろにあげたり横に伸ばしたり、自分の腕がどこら辺にあるのかわかりますよね?これは位置覚という四肢、手足の位置を感じる感覚のひとつです。例えば目をつぶって両手を肩の高さに横に広げてみた時、両手は肩の高さにちゃんとありますか?左右どちらかの腕が低かったりしませんか?肩の高さはここだ、という感覚で行ってもそこには微妙なズレがあるかもしれません。この感覚、位置覚がより繊細になると、自分の肉体の感知度の精度が増し、ボディコントロールもより繊細になるはずです。

 

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ヨガクラスの中でも、手を上にあげるとき、まず上をみて手の行先を確認してから手を動かし始める、のではなく、視点は鼻の頭などどこか一点に置きながら手を動かし、手が上に来たところで視点も手の指先に置く、こんな風にすることで少しずつ手足の動きを感じる能力、位置覚の精度も徐々に増してくるかもしれません。

 

そして視点を定めることで起こる体の変化に首を守る、ということも考えられます。視点、眼球の動きは首と頭の骨のつなぎ目にある筋肉とも関係しています。この筋肉の疲れは目の使いすぎで頭が痛くなる、というようなことが起こる要因のひとつでもあります。そして視点を動かす時、無意識に少し顎を前に突き出すように動いてしまう、つまり少し首をすくめるような動きが癖になっている方は実はとても多いのですが、これにもこの筋肉が関係しています。首への負担だけでなく、肩や背中にまで緊張しやすいのでポーズの中での動きを邪魔してしまう可能性もあります。首をなるべく長く保って負担を減らしていくためにも、視点を定めることはとても助けになると思います。

 

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当たり前に見えているからこそ視点をコントロールするのはとても難しいものです。自分では定めているつもりでも、体の動きに変化があるたびに周囲をちらっと見ていることに気付いていない人は多くいます。自分がどこを、そして何を見ているのか、見ようとしてしまうのか、ということを注意深く観察してみると今までよりも楽に、もっと気持ちよく動ける感覚があるかもしれません。体の動きや呼吸に意識を向けるのと同じ位、自分の視点にも注目してみてくださいね。

 

では、安全で快適なヨガを!

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桜井くみ

TOKYOYOGAティーチャー/ YogaBodyトレーニングコース開発・指導担当。
20年以上の鍼灸・整体の経験を生かし、2005年よりヨガ指導を行う。
ヨガ手帳のポーズ提案・監修者。 臨床分子栄養医学研究会 認定カウンセラー。
フリーランスの鍼灸・整体として活躍しながらも、高齢者の身体を知るためにケアマネージャーの資格を取得し、特別養護老人ホームで働いていたほどのカラダオタク。
判断、診断、治療ではない、「感じて、整える」有機的なヨガ解剖学を広めるためにYogaBodyトレーニングコース という全米ヨガアライアンス認定指導者養成コースを開発し、ヨガの指導者を育成する。
現在、神戸在住。夫もヨガティーチャーであり、一児の母。

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