ブログ,ヨガ解剖学 2016.04.18
ヨガをすると身体のゆがみが直る?
身体のゆがみが気になる、身体がゆがんでいる気がする。そんなことをよく聞きます。
ご自身の身体がゆがんでいるなあって思うときはどんな時でしょうか?どこを見てそう思われるのでしょう。そもそも身体のゆがみって一体何なのか、考えてみたいと思います。
自分の身体がゆがんでいると感じるタイミングとしてよく聞かれるのは、パンツの丈の長さが左右で異なる、写真や鏡で見たときウエストや肩の高さに左右差がある、靴底の減り方に左右差があるなど、立ったり坐ったりしている時の姿勢そのものに左右差や癖を見つけた時に多いのではないでしょうか?
自分では気付いていなくても、マッサージや整体などの施術を受けた際に施術者から言われることもあるでしょうし、レントゲンを見た医師から指摘されて知ったという方もいると思います。
私たち人間の身体は骨盤という土台と脊柱という柱の役割をもつ骨格で支えられています。二本の足で骨盤を支えることで立ち、歩き、様々な動きができるようになっています。土台である骨盤が傾いたとしても上に乗っている上半身、背骨は動くことができるので目の高さではまっすぐになるように私達の身体は常にバランスをとっています。
しかしその骨盤がいつも傾いていたとすれば、背骨もあえて曲がることでバランスをとり姿勢を保たなくてはいけません。もしその姿勢が日常となっていれば、身体はゆがんでいるといえるかもしれません。
日々の生活の中の身体の動かし方、立ち方や坐り方から骨盤の傾き具合や位置も変わってきます。骨盤は足によって支えられていますので立ち方や歩き方、スポーツなどから骨盤の位置への影響もあるでしょうし、腕も間接的に背骨とつながっています。腕の動かし方、手の使い方も背骨の位置に影響があると考えられます。
身体の動きに癖があれば姿勢の癖がうまれ身体のゆがみにもつながる。そして姿勢に癖があれば身体の動きにも癖がうまれる、という悪循環になってしまっている人は意外と多いのではないでしょうか。その悪循環をリセットするためにも、自分自身の身体がどのようになっているのか確認する、というのはとても効果的だと思います。
基本的にヨガのポーズを行うときは必ず左右行います。同じポーズでも左右行ってみるとどちらか一方を辛く感じたりするのは珍しくありません。
その原因の一つに日常生活の姿勢に癖がある、とは考えられないでしょうか。ヨガのポーズを通して身体の動きを左右均等に、動きをリセットする時間を作っていくことで姿勢の癖、つまり身体のゆがみも改善してくることは十分可能だと思います。
そして身体のゆがみがあったとしても全ての人が痛みなどを感じるわけではありません。ヨガのポーズを行う中で、気づかない間に身についている自分の身体の動きや姿勢の癖を発見することもとても大事なことです。
背骨や骨盤の中には内臓器があり、何らかの診断名のつく病気ではなくとも、内臓器の弱さや疲れなどは誰にでも起こることで、それが姿勢にも影響することもあります。ヨガのポーズだけでなく呼吸法などから内臓器のはたらきが調整されてくることで結果的に身体のゆがみそのものも改善されてくるかもしれません。
身体のゆがみ、姿勢の癖というのは案外長い時間をかけてつくられるものです。長い時間をかけて変化してきたものを一度に戻す、というのは時に身体にとってストレスとなります。
そして短時間で起こった変化は意外とすぐに戻ってしまったりするものですし、姿勢も直すことより直した良い姿勢を維持できるようになる方が難しいものです。
すぐに効果を求めるよりはゆっくりと時間をかけて、自分の身体の変化をじっくりと感じられるように取り組んでみてはいかがでしょうか?
それでは、安全で快適なヨガを!
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