松本くらのコラム,コラム 2020.02.17
クラニオセイクラルバイオダイナミクスが注目される理由
グーグルで「クラニオセイクラル」を検索すると、124,000件がヒットし、「クラニオセイクラル・バイオダイナミクス」で検索すると、68,100件がヒットします。
アマゾンで「クラニオセイクラル」関連の本を調べると、32冊も挙がって来ました。
20年前、「[クラニオ]って、松本くらの[くら]から付けた名前なの?」と聞かれた頃に比べると、隔世の感があります。
私なりに、このじんわりと拡がって来た注目の理由を、考えてみます。
1) 西洋医学では解決し切れない問題の増加
身体を部分に切り分け、原因を探り、対処法を考えるという西洋医学のアプローチが限界を露呈してから、かなりの年月が経ちます。
自己免疫疾患の問題、トラウマ等の神経的な身体心理疾患の問題が増加して、[身体全体を視野に入れること][存在としての人間全体を視野に入れること]が、症状の根本的な解決に必須になって来ました。
現在WHO(世界保健機関)は、ヘルス(健康)を次のように定義しています。
Health is a dynamic state of complete physical,mental,spiritual and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
病気ではないこと、虚弱ではないこと、が、〔ヘルス〕ではない。
〔ヘルス〕とは、からだ・こころ・たましい・交流が、まさに気持ちの良い状態で働き続けている〔いま〕である。(訳:松本くら)
ヨガが定着したのも、セルフケアとして「人間全体」に向き合うからでしょう。
クラニオセイクラルも、コラム1で書いたように[存在自体]へとアプローチします。
2)「自己治癒の力は、リラックスの深みから立ち昇ってくる」
正確な記述になっているか自信がないのですが、30年前に出会ったバグワン・シュリ・ラジニーシ(インドの思想家)の言葉です。
この言葉が、私のクラニオ探求をずっと導いてくれました。
この言葉通りのことを、クラニオセイクラルの施術の中で体験してきたからです。
コラム2の体験した方の感想からも判るように、[リラックスの深み]からは、[からだ・こころ・たましい・交流]という[人間存在]全体に働きかける自己治癒力が生まれて来ます。
それはまた、自分という存在全体に身体感覚を通して出会える、幸せの体験です。
施術中に体験するこの、言葉では表し難い安堵の感覚が、困難を増す世界状況の中で、立ち戻っていく場所として、ヒトの間で拡がってきているのではないか、と期待と共に考えます。
[受精卵の旅]