ピラティスでぽっこりお腹は凹む?インナーマッスルとの関係と鍛え方を解説

ピラティスでぽっこりお腹は凹む?インナーマッスルとの関係と鍛え方を解説 ボディメイク・姿勢改善

「体重は落ちたのに、下腹のぽっこりが気になる」

「腹筋運動を続けているのに、お腹まわりの見た目があまり変わらない」

このような場合、「インナーマッスルだけが弱い」「内臓が下がっている」と一つの原因に決めつけることはできません。

お腹まわりの見え方には、体脂肪、姿勢、腹部の筋力、腹部の張り、妊娠・出産による身体の変化など、複数の要因が関係します。

そのうえで、ピラティスは腹横筋などを含む体幹部を使いながら、身体をコントロールする運動のひとつです。

ただし、腹横筋を鍛えれば必ず下腹が凹む、ピラティスだけで下腹部の脂肪が減る、といった効果を保証することはできません。

本記事では、ぽっこりお腹とインナーマッスルの関係、腹横筋の役割、ピラティスで体幹を鍛える際の考え方を初心者向けに解説します。

体重や体脂肪も含めて考えたい方は、ダイエット・引き締め目的でマシンピラティスを取り入れる際の考え方も参考にしてください。

要点まとめ

  • 原因は1つではない:ぽっこりお腹の見え方には、体脂肪、姿勢、腹部の筋力など複数の要因が関係する。
  • 腹横筋も体幹筋のひとつ:腹横筋は腹部を取り囲む深層筋で、体幹の安定に関係する。
  • ピラティスは選択肢:腹部や背部など複数の体幹筋を使いながら身体をコントロールする練習ができる。
  • 体脂肪は別に考える:下腹部だけの脂肪減少を目的にするのではなく、食事や日常の活動量も含めて考える。

ぽっこりお腹の原因はインナーマッスルだけではない

下腹部の見え方は、腹横筋の強さだけでなく、体脂肪や姿勢など複数の要因によって変わります。

「ぽっこりお腹=腹横筋が弱い」「内臓が下がっている」と説明されることがありますが、見た目だけから原因を判断することはできません。

お腹まわりの見え方には、例えば次のような要因が関係します。

  • 腹部周辺の体脂肪
  • 腹筋群や背筋群の筋力
  • 骨盤や体幹の姿勢
  • 腹部の張りや便通
  • 妊娠・出産による腹壁の変化

そのため、腹横筋だけを鍛えれば全員のお腹が平らになる、というものではありません。

腹横筋はどんなインナーマッスル?

腹横筋は腹部の深い位置にある筋肉で、ほかの体幹筋と協調しながら身体の安定に関わっています。

腹横筋は腹部を横方向に取り囲むように位置する筋肉です。

いわゆる「インナーマッスル」のひとつとして紹介されることが多く、多裂筋や横隔膜、骨盤底筋群などとともに体幹の安定に関わります。

ただし、「腹横筋=お腹を凹ませる筋肉」「腹横筋を鍛えれば内臓が元の位置へ戻る」と単純に考えることはできません。

体幹を安定させるためには、腹横筋だけではなく複数の筋肉が協調して働くことが重要です。

一般的な腹筋運動とピラティスは目的が少し異なる

上体起こしもピラティスも体幹を使う運動であり、目的に応じて使い分けることが大切です。

一般的なクランチや上体起こしでは、腹直筋などの活動が大きくなります。

一方、ピラティスでは、姿勢を保ちながら手足を動かしたり、呼吸と動作を組み合わせたりする種目が多くあります。

そのため、体幹を使いながら身体全体をコントロールする練習として取り入れやすい点が特徴です。

「腹直筋を鍛えるとお腹が太くなる」「インナーマッスルだけを鍛える方がよい」と一律に考える必要はありません。

比較項目 一般的な腹筋運動 ピラティス
主な特徴 体幹を曲げる動作などで腹筋群に負荷をかける 姿勢・呼吸・手足の動きを組み合わせながら体幹を使う
使う筋肉 腹直筋や腹斜筋など 腹筋群や背筋群など複数の体幹筋
取り入れる目的 腹筋群への筋力トレーニング 体幹を使いながら身体をコントロールする練習

ピラティスはインナーマッスルだけを鍛える運動ではない

ピラティスでは腹横筋だけでなく、腹直筋・腹斜筋・背部など複数の筋肉を使って身体を動かします。

「ピラティス=インナーマッスルだけを鍛える運動」と説明されることがありますが、実際の動作では多くの筋肉が協調して働きます。

2023年のシステマティックレビューでは、慢性腰痛のある人を対象とした研究を検討し、ピラティスが体幹筋の活動や筋力に有益である可能性が示されています。

ただし、同程度の運動量を行った他の運動より、常に優れているという結果ではありません。

また、この研究は慢性腰痛のある人を対象としているため、健康な人にも同じ結果がそのまま当てはまるとは限りません。

そのため、ピラティスの特徴は「特定の筋肉だけを狙うこと」ではなく、呼吸や姿勢を意識しながら複数の体幹筋を使って身体を動かす点にあると考えるとよいでしょう。

ぽっこりお腹が気になる人がピラティスで意識したい3つのポイント

腹横筋だけに集中せず、呼吸・体幹・全身の動きを組み合わせながら無理なく身体を動かしましょう。

1.呼吸を止めずに体幹を使う

ピラティスでは呼吸と動作を組み合わせます。

息を止めてお腹だけを強くへこませ続けるのではなく、インストラクターの指示に合わせながら呼吸を続けましょう。

呼吸については、ヨガとピラティスの呼吸や運動方法の違いでも解説しています。

2.お腹だけでなく骨盤や背中も意識する

体幹は腹部だけで構成されているわけではありません。

腹筋群、背部、骨盤周辺などを協調させながら身体を支えることが大切です。

特にマシンピラティスでは、スプリングによる補助や抵抗を利用しながら身体を動かす種目があります。

3.「お腹を凹ませる」ことだけを目標にしない

お腹の見た目を変えたい場合でも、腹部だけを動かすのではなく、全身の運動習慣や食事も含めて考える必要があります。

健康な人を対象とした研究では、ピラティスによる体組成への影響について結果が一致しておらず、体脂肪や腹囲への効果はまだ明確ではありません。

体脂肪を減らしたい場合は、マシンピラティスとダイエットの関係も確認してください。

ピラティスでウエストや下腹部はどのくらい変わる?

何回・何週間でウエストが細くなるという共通の基準はなく、体型の変化には個人差があります。

ピラティスを続けることで、体幹の使い方や身体の動かしやすさに変化を感じる人はいます。

一方で、「4回で下腹が凹む」「1か月でウエストが細くなる」といった期間を一律に示すことはできません。

健康な成人を対象とした2022年のシステマティックレビューでは、ピラティスによる体組成への影響はまだ不確実とされています。

また、2020年のマットピラティスに関するメタ解析では、BMI・除脂肪量・体脂肪率・腹囲について、他の運動や対照条件より優れているとは確認されませんでした。

そのため、ウエストサイズだけでなく、

  • 運動を続けられているか
  • 体幹を使いやすくなったか
  • 身体を動かしやすくなったか
  • 食事や日常の活動量も見直せているか

なども含めて経過を確認するとよいでしょう。

通う頻度については、ピラティスは週何回?効果を感じるまでの期間と週1回・週2回の違いでも解説しています。

ぽっこりお腹とピラティスに関するよくある質問

ぽっこりお腹の原因や身体の変化には個人差があり、特定の筋肉だけを原因として判断しないことが大切です。

Q1. 腹筋を毎日してもお腹が凹まないのはなぜですか?

腹筋運動をしていても、お腹まわりの見た目が必ず変化するとは限りません。

お腹の見え方には体脂肪だけでなく、姿勢や腹部の張りなども関係します。

腹筋運動が無意味なのではなく、目的に応じて全身の運動や食事なども組み合わせて考えましょう。

Q2. ピラティスは腹横筋を鍛えられますか?

ピラティスでは、腹横筋を含む複数の体幹筋を使う種目があります。

ただし、ピラティスだけが腹横筋を鍛えられる方法ではなく、ほかの体幹トレーニングでも腹部の筋肉は使われます。

Q3. 産後のぽっこりお腹にもピラティスはよいですか?

産後は腹直筋離開や骨盤底筋の状態など、一般的なぽっこりお腹とは異なる要因が関係する場合があります。

産後の運動については、出産からの回復状況や症状に応じて判断する必要があります。

2025年のシステマティックレビューでは、産後の腹筋運動によって腹直筋間距離が減少する可能性が示されていますが、エビデンスの確実性は低いと評価されています。

また、これはピラティスそのものの効果を検証した結果ではありません。

産後の骨盤底筋トレーニングについては、尿失禁などのリスク低下を示す研究結果もあります。

詳しくは、産後のピラティスと骨盤底筋ケアについて解説した記事も参考にしてください。

Q4. ピラティスをすると腹筋が太くなりませんか?

ピラティスを行うと必ず腹筋が太くなる、反対にインナーマッスルだけが細く引き締まる、と一律にはいえません。

筋肉の変化は、運動強度や頻度、トレーニング内容、個人差などによって異なります。

「インナーマッスルは細くなる」「アウターマッスルは太くなる」と単純に分けないようにしましょう。

Q5. どのくらい続ければお腹の変化を感じますか?

何回・何週間で変化するという共通の基準はありません。

運動経験、頻度、食事、体脂肪、レッスン内容などによって異なります。

まずは無理なく継続し、体重だけでなく身体の動かしやすさやウエストサイズなども含めて確認するとよいでしょう。

まとめ|ピラティスは体幹を鍛える方法のひとつとして取り入れよう

ぽっこりお腹は腹横筋だけで決まらないため、体幹運動・食事・日常の活動量を含めて考えることが大切です。

  • ぽっこりお腹の原因を「内臓下垂」や「腹横筋の弱さ」だけに決めつけない。
  • 腹横筋は体幹の安定に関わる筋肉のひとつ。
  • ピラティスでは腹横筋だけでなく複数の体幹筋を使う。
  • 一般的な腹筋運動が一律に逆効果というわけではない。
  • ピラティスだけで下腹部の体脂肪が減るとはいえない。
  • お腹まわりを変えたい場合は、食事や日常の活動量も含めて考える。

マシンピラティスを体験する場合は、体型だけを目的にせず、自分に合った強度で継続できるスタジオかどうかを確認しましょう。

▶ ピラティス体験レッスンに行く前のチェックポイント

具体的なマシンピラティススタジオの料金や口コミを比較したい方は、ピラティス口コミナビ+も参考にしてください。


【本記事の作成にあたって参考にしたサイト】

※本記事は一般的な運動情報を解説するもので、特定の運動による体型変化や症状の改善を保証するものではありません。腹部の強い痛みや張り、産後の腹直筋離開などが気になる場合は、必要に応じて医療専門職へ相談してください。