YogaBodyコラム COLUMN

ブログ,ヨガと体のQ&A,ヨガ解剖学 2016.11.07

シャバーサナはポーズですか?どんな状態なのでしょうか?

ヨガのクラスの最後には仰向けに寝て休む時間がありませんか?あれはただ寝ているのではなく、シャバアサナというヨガのアーサナのひとつで、ほとんどのヨガのクラスで必ずといっては良いほど行われるポーズです。この時の体はどのような状態なのでしょうか?

 

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シャバアサナは屍体のポーズという意味があります。インドの宗教では死ぬとは肉体から魂が抜け出した状態と考えられています。生きたまま魂を肉体から抜け出させる、そんなポーズとも言えるのかもしれません。

 

 

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シャバアサナには疲労を取り除くという効果があると言われます。この疲労というのは単なる肉体疲労だけでなく精神的な疲労も含まれます。屍体のように、全ての活動が静止しているように心身が静かにリラックスしている状態、といえば簡単ですがこれはとても難しいことです。

 

私たちの肉体は生きている限り必ずどこかが活動しています。単純に手足を動かしたりするような運動だけでなく、心臓や胃を動かしたり呼吸をしたり、60兆個あると言われる細胞内でも常にエネルギーを作り続けてくれています。生命を維持するために必要な運動を常にどこかが行い、そして思考も働いています。それらをコントロールしているのは脳であり、情報の受け渡しには神経系のはたらきが必要です。

 

 

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シャバアサナをしているときの体は、生命を維持するためのはたらきが行われている状態といえるかもしれません。見た目の体の動きはなくても内臓器や神経系は常にはたらいてくれています。人が息を引き取る瞬間まで最後に残る感覚は聴覚と聞きます。シャバアサナをしている時に何か聞こえてきても、その音が何なのか認識することなくただ聞こえているだけ、聞き流しているような感じでしょうか?寝ているときと同じかといわれればまた違っているはずです。寝てしまうと寝相であったり夢であったり、無意識の中でも体の動きや脳内での活動が生まれています。覚醒してはいても何か考えることはない、いわゆる心のはたらきが止まり生命を維持している静寂の時間というのはまさしく死にゆく練習とも言えるのかもしれません。

 

心身をリラックスしようと仰向けに寝て力を抜いているつもりでも、無意識にどこかが力んでいたりするものです。体がリラックスしていなければ心も休まりませんし、心がリラックスしていなかれば、体も休まることはないでしょう。何も考えないように、心を休ませようとしてもすでにそこには意思が生まれています。もしかしたら体がリラックスして力の抜けた状態を探していくことから心を休ませることにつなげていったほうが簡単かもしれません。

 

体の力をもっと抜きたいというときは、リストラティブヨガのようにボルスターやブロック、ブランケットなどを使う方法もよいでしょうし、呼吸法から体の力を抜いていくようにしていくのも良いと思います。

 

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リラックスしたくてもうまくできない時もあるでしょう。そんな時はヨガクラスでインストラクターに誘導してもらい、心身が静寂してリラックスできる状態へと誘ってもらうのもよいのではないでしょうか?

 

それでは、安全で快適なヨガを!

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