ブログ,コラム,ヨガと体のQ&A,ヨガ解剖学 2018.03.12
インナーマッスルって何ですか?どうしたら使えるようになりますか?
ヨガはインナーマッスルを使う、なんて聞きませんか?
インナーマッスルという言葉は一般的にもよく聞かれますけど、インナーマッスルって一体なんなのでしょう?
これが使える、鍛えるとどんないいことがあるのでしょうか?
私たちの体にはたくさんの筋肉があります。
内臓を動かす筋肉や手足など身体を動かす筋肉とありますが、この身体を動かすときに使う筋肉だけでも400個くらいになります。
これだけの筋肉が私たちの肉体の中心にある骨の内外に層になって折り重なるように存在しています。
その層の中でも、皮膚に近い浅い部分にある筋肉をアウターマッスル、骨に近い深い部分にある筋肉をインナーマッスルと呼んでいます。
外にあるからアウターで中にあるからインナーなんですね。
アウターマッスルは比較的サイズも大きいものが多く、手や足などの動きを担当してくれています。
ボディビルダーの方の身体を想像してみてください。
肩や腕、足の盛り上がりを作っている筋肉をイメージすればアウターマッスルの大きさや強さも想像できるのではないでしょうか?
比べてインナーマッスルは中にありますので基本的に見ることはできませんし、大きな力があるわけではありません。
しかし大きな力、大きく動かそうとするなら、まずその部位が安定してくれなければ十分な力を発揮することはできません。
足元がぐらぐらしていたらボール一つ投げることもままなりませんよね?
この身体の安定、関節を安定させる役割があるのがインナーマッスルです。
大きな関節には関わる筋肉も多いですからアウター、インナーそれぞれがはたらき動きに備えています。
ヨガでいうインナーマッスルとは、この中でも体幹、姿勢を支えてくれているもの、腹横筋や多裂筋、骨盤底筋や横隔膜などを指していることが多いのかもしれません。
インナーマッスルの働きによって体幹が安定することで姿勢もより良い状態になるでしょうし、
何より身体が安定していますので、腕や足を動かす筋肉の力みが抜け、楽に大きく動かすことができます。
ヨガのアーサナでは単に柔軟性だけでなく、身体のバランス、重さを支えながらなおかつ手足を大きく動かすものもたくさんあります。
手足を動かす筋肉の柔軟性や強さももちろんですが、身体そのものが不安定であれば、
余計な力が入り、本来の動きよりも小さな動きにならざるおえなくなってしまうことは十分予想できます。
そして姿勢とは何もヨガのアーサナの時だけでなく日常生活でもいえることです。
単純に言えば、インナーマッスルのはたらきが不十分だから姿勢が乱れ、不安定からアウターマッスルに力みが生じて凝りや痛みにつながる、ということがあるのです。
目には見えませんがインナーマッスルのはたらきも重要、といえますよね。
このインナーマッスルと使う、鍛えるという方法は部位によっても様々ですが、特に体幹部分のことをいえば呼吸は何よりのインナーマッスルトレーニングにつながるかもしれません。
ヨガの呼吸法では深層、つまりインナーにある横隔膜や骨盤底筋、腹横筋を積極的につかっていきます。
普段のヨガクラスで身体の動きを意識すること、感じることも大事なことです。しかし深い呼吸を行っているかどうか、というのはその前提であり土台になります。
はじめは深い呼吸そのものがとても難しく感じるでしょう。
しかしその呼吸も筋肉の動きによって生まれるというのならば、呼吸を丁寧に行い、呼吸に関わる筋肉をつかっていくことで徐々に深い呼吸へとつながってくるでしょう。
ヨガには深い呼吸を獲得していくための様々な方法がありますから、ぜひインストラクターにも呼吸法を教えてもらい、
アウターマッスルだけでなくインナーマッスル、身体の内側からの安定を探してみてくださいね。
それでは、安全で快適なヨガを!
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