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コラム,ブログ,ヨガと体のQ&A,ヨガ解剖学 2017.12.26

アシュタンガヨガはどうしてポーズで親指をとるのですか?

ヨガの流派のひとつ、アシュタンガヨガというものがあります。みなさまは体験されたことがあるでしょうか?

アーサナの順番が決まっており、流れるようにアーサナを連続して行うアシュタンガヨガは、ゆったりとアーサナを行うヨガの流派に比べて運動量の多いヨガとしても知られています。

ひとつのアーサナであっても流派が異なってくると、そのやり方にも違いが生まれることがあります。

アシュタンガヨガの中ではアーサナの中で、手で足の親指をつかむものがよく出てきます。

この親指をつかむ、ということについて身体の仕組み、解剖学的な面からも考えてみたいと思います。

 

前屈をしている時、みなさんの足はどうなっていますか?

前に倒れることや太ももの裏側やお尻の伸びることに意識が向かい足、特に足の指先のことは忘れていませんか?

 

手で足の親指をつかむことで、足先の存在を思い出す、ということは一つの利点です。

特に前に倒れがちな足先を思い出し、しっかりと上に向けることで太ももからふくらはぎ、アキレス腱までの伸びはより効果的になります。

足先の向き一つで、同じ動きの中でも伸びる部位へのプローチも変わってくる、ということです。

 

 

 

アシュタンガヨガでは前半は前屈系のアーサナが続きます。

前屈系のアーサナの中で伸ばすべきところを伸ばす、ということは重要なのではないでしょうか?

そして手でつかんだらそれで終わりではなく、少し手前にひくように、そしてその引く力に対抗するように親指を前に押し出す意識をしてみるとどうなるでしょうか?

 

親指を前に押し出すような意識をすると、足全体に少し内側に回るような力、股関節の内旋という力が生まれます。

股関節の構造上、やや内側に回っている位置、内旋位に入っていると前屈もしやすくなります。

足の指の使い方を意識することで前屈そのものもより深める助けにつながります。

 

 

 

つかんだ手も引く、と言う意識をすることで、上半身の力を緩めて行う前屈とは全く違う感覚が得られます。

ただ指先で引くだけではなく背中から、肩甲骨から引くような意識は背骨の動きや股関節の動き、体幹の強さにも変化をもたらします。

ゆったりと力を抜いて行う前屈、手の指先や足の指先にまで意識をもって行う前屈、その違いを体験してみてください。

 

そして手で引く力と足の親指を押し出す力という力の拮抗がうまれます。

同じ前屈系のアーサナの中でも、例えばウッティッタハスタパータングシュータサナのように、片足で立ち、挙げた足の親指を手でつかんでいる時は、

その力の拮抗がバランスを保つ助けにもなります。片足で立ってみるとグラグラしてしまいバランスを保つのが大変ですが、

軸足だけでなく挙げ足の指先を使ってみると、案外簡単にバランスが取れてしますかもしれません。

 

 

 

様々なアーサナの中で足は常にはたらいています。しかし他に強い感覚があるとつい足先のことは忘れがちです。

その忘れがちな足を思い出し、しっかりと使うことで、そのアーサナがより安定し、楽に感じられるかもしれません。

そして順番の決まっているアシュタンガヨガだからこそ、ひとつひとつのアーサナの中で感じるべきことを感じ次のアーサナへ進んでいくからこそ、

アシュタンガヨガの恩恵をしっかりと得られるのだと思います。

 

すでにアシュタンガヨガをされている方も、自分がどのように足の親指をつかみ、掴んだ手、足をどのように意識してアーサナを行っているのか、改めて観察してみてくださいね。

 

では、安全で快適なヨガを!

桜井くみ

TOKYOYOGAティーチャー/ YogaBodyトレーニングコース開発・指導担当。
20年以上の鍼灸・整体の経験を生かし、2005年よりヨガ指導を行う。
ヨガ手帳のポーズ提案・監修者。 臨床分子栄養医学研究会 認定カウンセラー。
フリーランスの鍼灸・整体として活躍しながらも、高齢者の身体を知るためにケアマネージャーの資格を取得し、特別養護老人ホームで働いていたほどのカラダオタク。
判断、診断、治療ではない、「感じて、整える」有機的なヨガ解剖学を広めるためにYogaBodyトレーニングコース という全米ヨガアライアンス認定指導者養成コースを開発し、ヨガの指導者を育成する。
現在、神戸在住。夫もヨガティーチャーであり、一児の母。

 

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