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コラム,Gregor Maehleのコラム 2019.06.03

マユラアサナ(孔雀のポーズ):ポーズ(アサナ)解説

2018年4月28日 グレゴール・メール

ヨガのアサナはしばしば誤って柔軟性だけに関連性があると考えられてしまうことがあります。

実際、あなたが柔軟性のレベルを1つ上げることができたとしても、同じぐらい体力が向上していないと、体全体が思ったように機能しません。

強さを向上させたいと思っているのならアームバランスが一番向いています。

今日はマユラサナ(孔雀のポーズ)を見ていきましょう。このポーズは、かなり複雑な動きが連続しているので、私はここで私の著したテキストAshtanga Yoga The Intermediate Seriesに取り上げられている伝統的なヴィンヤサカウントを使って説明することにしました。


ヴィンヤサカウント 
Vinyasa count:

既に説明した通り、ここからはじまる動きおよび次の2つのポーズはサマスティティヒ(Samasthiti)のヴィンヤサ(vinyasa)1から始めます。息を吐きながら、足を腰幅ぐらいに広げ膝を前方に向かって曲げます。

ヴィンヤサ1- Vinyasa one

手のひらを下に向け両手を足の間に置き、指を後ろに向けます。 息を吸いながら、背中を真っ直ぐにして上を見上げます。

ヴィンヤサ2 – Vinyasa two

息を吐きながら前屈します。


ヴィンヤサ3 – Vinyasa three

息を吸いながら上を見上げて胸を引き上げ、ヴィンヤサ1と同じ姿勢に戻ります。


ヴィンヤサ4- Vinyasa four

息を吐きながらチャタランガダンダアサナ(Chaturanga Dandasana)に入るようにジャンプバックします。

トランジションの途中では、肘を曲げて脇を締め、できれば肘が体に触れるようにします。
この動きを怠ると、あなたは上腕骨(腕の骨)を一気に内転させなければならず、これは、大胸筋を働かせていることを意味します。

胸を腕の間ではなく、上に置くことができない限り、胸の重さにより脇が広がり腕が外側に離れていく傾向があります。
マユラアサナ(Mayurasana)に入るためには、前腕を胸部と腹部にしっかりとくっつけておかなければなりません。

この動きにより、ポーズの最初の時点で胸郭を押し出す必要がなく、後で胸や肩を床から離して持ち上げるのが簡単になります。
重心が低い人、特に女性や足の長い人は、収縮した腹直筋に対して肘をできるだけ低くするために胸郭を大きく後弯させなければなりません。

この筋肉収縮は腹部臓器の防具として働き、腕を固定するための安定した土台となるのです。 今、肘が直角の位置であるとします。
重心を上に持ち上げていく前に、肩甲骨と関節周りの全ての安定筋を意識的に働かせます。

ヴィンヤサ5 – Vinyasa five

息を吸って、重心を前方に移動させ、背部伸筋を使い、吊り上げられたシャラバアサナ(Shalabhasana)のように見えるところまで持ち上げてください。
この位置で体重を前方にシフトさせると、肘が部分的に伸びます。

(立位のまま)体の重心が低くなればなるほど、マユラアサナ(Mayurasana)で、より胸を前方に向けてリフトさせ、床から足を持ち上げるために、更に肘を大きく伸ばさなければなりません。そこから足をくっつけてつま先を意識し、ポイントさせます。

体をリフトさせるのが難しいと感じた場合は、最初に頭を下げて、5呼吸分だけ足を持ち上げます。
この動きを習得したら、体重を前方に移動させ、頭を持ち上げていきます。

それでも問題が解決しない場合は、以下のシナリオを見て参考にしてください。

  • 体をリフトさせるのが難しくなってしまうため、肘が離れないようにに注意してください。 強く大胸筋を働かせることで脇を締めたまま安定させてくれます。
  • 暑い日は、汗をかいているために肘が汗で滑ることがあります。 この場合、肘と腹部の間に布を挟み、滑り止めとして働かせます。
  • 太ももやお尻周りに脂肪がつきすぎると、「床が重い状態」になるため、肘を伸ばしてより前方に体を突き出す必要があります。これはポーズをかなり困難にします。 もし「床が重い状態」になっていたら、過剰な脂肪を減らしましょう。
  • 体を持ち上げることの困難はあなたの背部伸筋の弱さによって引き起こされる場合もありますが、広背筋、大臀筋およびハムストリングスも体の持ち上げに貢献するのです。シャラバアサナ(Shalabhasana)の練習をもっとしていきましょう。
  • ゆっくりと肘を伸ばしながらで体重を前に移動させるには、かなりの腕と肩の強さが必要です。
    もし腕と肩の強さが足りていない場合は、ダウンドッグからダンダアサナ(Dandasana)までのジャンプスルーの練習をしてください。
    この動きを非常にゆっくり、情熱をもって練習し、息を吸い続けているまま、ロラアサナ(Lollasana)から床に触れることなく体を釣り上げられたダンダアサナ(Dandasana)に移行していきます。 体を下げるのは呼気が始まる時のみです。
  • 腹筋はバランスをとるための強いベースとならなければなりません。
    腹筋は背部伸筋の拮抗筋としても重要です。
    腹筋を強化するためには、ナヴァアサナ(Navasana)を長くホールドし、ジャンプスルーやジャンプバックを行うときに、床に触れずに動くことに重視します。

Mayurasanaを簡単にできるようになったら、できる限り体を高く持ち上げ、脚をまっすぐ伸ばしていきます。
肩を丸め、床に倒れ込まないようにしてください。

その(肩を丸めて倒れこむ)動きは、肩がより前に、そしてより下に位置するようになり、既に大きな負担を抱えている胸筋により多くの負担がかかるようになり、結果的にあなたの肩の筋肉の不均衡を及ぼします。あなたの肩を強くするための、よりホリスティックなアプローチは、床から肩を離していくことです。

これは、広背筋、菱形筋および僧帽筋下部を働かせ、肩甲骨を下制し、背骨に向かって内転させることによって達成されます。

また、この姿勢で肩甲骨が突き出て羽根のように見えないようにしてください。
この(肩甲骨が突き出ている)状態を防ぐには、前鋸筋と肩甲下筋を働かせて、肩甲骨の内側を胸部に吸い込ませるように押す動きをします。

もしあなたが余裕でポーズをとれるようなら、脊柱起立筋をさらに働かせて、吊り上げられたシャラバアサナ(Shalabhasana)にアーチアップしていってください。

これはShalabhasana以外に脊柱起立筋をフルに働かせる唯一のポーズです。

脊柱起立筋をフルに働かせている状態の共通認識に反するかもしれませんが、背部伸筋が脊椎同士が近づいていくことを防いでいるにも関わらず、背中を縮めている状態になっているわけです。脊柱起立筋をしっかり働かせることは、機敏なヨギー達にはやや敬遠されていますが、マユラサナではその最大限の能力を発揮させるべきなのです。

そのまま鼻の方向を見つめて5呼吸します。

息を吐きながら足を下ろしていきます。

ウォームアップと研究のためのポーズ:腕を頭上で広げた形でShalabhasanaをとるか、それが十分でない場合は、腹ばいになり、足をソファの下に置き、腕でバーベルを上げます。

ヴィンヤサ6 – Vinyasa six

息を吸って、足を床に置いて、マユラサナの腕のままアップドッグのような形になります。

ヴィンヤサ7 – Vinyasa seven

息を吐きながら同じ位置に手を保ったままダウンドッグのような形になります。

ヴィンヤサ8 – Vinyasa eight

息を吸いながらジャンプアップして立ち姿勢になり、マユラアサナのヴィンヤサ3を繰り返します。

ヴィンヤサ9 – Vinyasa nine

息を吐きながら前屈し、マユラアサナのヴィンヤサ2を繰り返します。

息を吸いながらジャンプアップし足を揃え、サマスティティヒ(Samastithi)の姿勢に戻ります。

このブログ記事は、2009年の書籍 Ashtanga Yoga The Intermediate Seriesに含まれています。

 

 

日本語訳 :Rolf  Marika

原文リンク:https://www.chintamaniyoga.com/asana/mayurasana-peacock-posture/

この記事を書いた人

Gregor Maehle

レゴール・メーレは40年前、ヨガをはじめました。

1980年代半ば、彼はインドに定期的に旅をし、
様々なヨガ行者や指導者、マスター、と共に伝統的なインドのヨガを学びました。
Mysoreで14ヶ月を過ごし、1997年にはAshtanga YogaをK. Pattabhi Joisによって指導者の認定が与えられました。

グレゴールメーレは解剖学の知識に定評があります。
彼は健康医学者の学位を得て解剖学的知識そして、歴史、哲学、比較宗教を学びました。

また、哲学やサンスクリットなどインドの古典の知識も深く、
グレゴールメーレは、1対1で経典の指導を B.N.S. Iyengarを通して8ヶ月学び、
Narayanachar教授とChandrasekhar教授のもとでSanskritを学びました

彼は隠遁者としてインドに数年間住み、サンスクリットとヨガ聖書を学び、ヨガをしていた経験もあります。

1996年にはオーストラリアのパースにて彼の妻、モニカと一緒に、8 Limbsを開設し、現在も活動をしています。

グレゴールメーレの書籍は世界中で評価の高い「教科書」として認知され、世界中で75,000部のコピーがあり、7つの外国語に翻訳されています。
彼は多くの国に招かれ、多数のヨガ雑誌に寄稿したりインタビューを受けたりしています。

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